配達日記。ネタバレ注意
監督のツイッター「DSはステルス・ゲームとは違います。主観で進む事も出来ますが、FPSシューターでもありません。全く新しい繋がり(ストランド)の概念を取り入れた、これまでにないジャンルのアクション・ゲーム、ストランド・ゲーム(ソーシャル・ストランド・システム)と呼んでます。」
メタルギアの小島秀夫が監督し、ノーマンリーダスやマッツミケルセンなどの著名な俳優が出演する本作。
スターシステムを取り入れているハリウッド的な大作ゲームだけど、関心のゲーム部分はメジャー感皆無でよく分からない。
主人公は配達人で荷物運びが目的というのが地味だし、人に優しくなれるというテーマも想像しにくいし、赤ちゃんを抱えながら山登りしている光景に至っては謎すぎる。
そんな中、あの小島監督自ら、懇切丁寧にこのゲームの概要を説明してくれた。
なるほど、分からん。
でも問題ない。元々ゲームは自分で遊ばないと理解できないもの。
と、言うわけで、デスストランディングというゲームをこの目で確かめる日記を今後しばらく書いていきます。
・雨
何かを予感した男はバイクに跨り走り始めるが、そのあとから足跡だけが追いかけてくる。
急いでエンジンを吹かし、崖を乗り越えるとその先に女が立っていた。
ブレーキをかけるが間に合わず、横転。バックに背負っていた荷物は吹き飛び、バイクは崖の下を転がり落ちていく。
男は悪態をつき、岩だらけの山道を見て途方にくれるのであった。”
こんな感じのムービーを見てゲームスタート。ノーマンリーダスの顔にやたらと似た男を操作することになる。これからよろしくな。
荷物の情報は視覚化される。スマート・ドラッグ?ドラッグよくない。まぁスマートだから良いか。
荷物は左手でも右手でも拾えるようだ。どっちの手で拾うか小一時間悩んでから右手で拾う。邪魔だなーこれ。山道なんだから手が塞がってたら危ないよ。
なので背中のバックパックを使う。強力なバインダーで荷物を固定することができる。
んー、荷物ってこれだけだっけ?なんかもっと背負ってた気がするけど。
あ、荷物はっけーん。と思って近寄るが、崖。仕方ないので回り込む。山道は岩だらけだが、多少の段差はフィジカルで何とかなる。
ところで何かを忘れてるような。この事故を引き起こした何かを。うーん、まぁいっか!
一向に雨が止まないので雨宿りすることになる。ちょうど良い感じの洞窟を見つけた。
男は雨避けを脱ぎ、裸を披露。イッツ、ナイスバディ。どういうわけだか身体中に手形が付いている。
写真を落としてしまい、拾い上げようとすると手の甲に雨が落ちた。皮膚が炭酸みたいにシュワシュワしてるけど、なんか危なくねこの雨。
突然、地面に足跡が浮かんだ。獣の唸り声のような音も聞こえる。男は動きを止め、息も止める。足跡は離れていく。
女は人差し指を口にあてる。え?なになに?あ、また足跡が来た。こいつなんなの。
洞窟から鹿が駆け出す。次の瞬間、鹿は悲鳴を上げた。クシャクシャと嫌な音も聞こえる。ふーん、こいつに捕まるとあんまり良い未来は無さそうね。
足跡の気配が去っていき、女は膝の力が抜ける。男も口から手を離す。
と思わせておいて、足跡の主はまだすぐそばにいた。男のすぐ横から再び足跡が浮かび上がる。完全に固まった二人の前をゆっくり横切って行く。足跡は洞窟を抜けた。今度こそ去ったようだ。
男と女の目から涙が流れ落ちた。
「その涙、カイラルアレルギーね?あなたもDOOMSなんでしょ?」
初めて聞く単語が2連発で出てくる。
「時雨は行ったわね」
初めて聞く単語、その3。どうやら雨も上がったようだ。
「こちらブリッジズ配送センター。委託契約フリーランス、サム・ポーター・ブリッジズ、受取人が待っています。」
無線から配達物はまだかと催促の通信が入る。やれやれ、それどころじゃなかったってのに。ところで、この男の名前はサムと言うらしい。荷物をぶちまけた事は内緒にしておこうね。
ようやくサムは写真を拾い上げる。サムと、若い女と中年の女が写っていた。家族写真っぽいな。
左の女の顔には雨が落ちた跡があり、白く濁っていた。時雨は無機質な物にも影響を与えるのか。
「時雨は触れたものから時間を奪う。でも全てを消し去るわけじゃない。過去は捨てられないものよ。また会いましょう。サム・ポーター・ブリッジズ」
ポーターの部分を強調して言い放ち、女は消えた。さて、俺らも行きますか。
・配達
洞窟を抜け出る。とりあえずは落ちた荷物の捜索。
センサーを起動し、荷物の場所をトラッキング。うわー、かなり離れた場所にあるなー。とりあえずどんどん下っていけば良い感じか。
結構な斜面があり、足元がおぼつかない。そんな時は足腰に力を入れて踏ん張る。ただ適当にスティックを傾けているだけでは転倒してしまうので注意しながら歩く必要がある。マジでウォーキングシミュレーターだなこれ。
川の向こうに荷物を発見。思ったよりも川の流れは激しく、サムのスタミナがどんどん削られていく。ここでも踏ん張る事で負担が大幅に軽減される。
さて、荷物はこんなもんかな。で、これをどこに届ければ良いの?
となって、リアルに15分くらいどこに行けば良いか分からなくなり、センサーを連打するが目的地は出てこないし、途方にくれ彷徨い歩き続けてようやく川の先に建物があることに気付く。
基本的にゲームではマップの情報しか見てないので映像から情報を読み取るという能力が落ちまくってる俺。これを通称マップ依存症と呼ぶ。俺しか呼んでないけど。
建物の近くまで移動するが、また急な川が立ちはだかる。今度はかなり距離があるぞ。行けるか・・・?
行けませんでした。ど真ん中でスタミナが尽き果て、サムは川の流れに乗るラッコ状態。可愛い。
なす術無かったが、運良くテープに引っかかって事無きを得た。
さっきはあまりにも急ぎ過ぎた。今度はゆっくり落ち着いて行こう。慎重に歩を進め、時には立ち止まってみたりもする。さっきよりもスタミナの減りが緩い。何とか川を渡り切ることに成功!
受取センターの入り口付近で最後の荷物を発見。こいつが大物で50kg以上もある。バックパックに何とか背負うが、一気に重量感が増した。
重すぎて中々サムの体制が安定しない。右に傾いたり左に傾いたり。真っ直ぐ歩いている時は良いが、少しでも軸がズレると荷物に身体を持ってかれそうになる。
仕方ない。やはり踏ん張り歩きか。R2ボタンとL2ボタンを押しっぱなし。指が凄い疲れる。このゲームR2とL2を酷使するからボタンが壊れそうで怖い。
目的地に到着。セントラルノットシティ。
施設の中に入り端末を起動させる。ポールが出てきた。これが受取用のポスト。荷物を納入して今回の仕事は終わり。
配達にかかった時間や荷物の劣化具合、届けた数などによって評価もしてくれる。派手に転倒して荷物をぶちまけたけど安全性の評価は良い。どうやら基準が甘いようだ。
・死
施設を出ると男が挨拶してくる。死体処理班のイゴールと言う者らしい。
付いて来いと言われ付き添うと、トラックに詰め込まれた死体袋を見せられる。中身も入ってる。
「心停止してから40時間経っている。はやく焼却しないとマズイ。」
なんで隔離しなかったと聞くサム。
「病死じゃない。自殺だ。このままではネクローシスになる」
どの焼却場へ行くつもりだと聞くサム。
「北が近い。ここからのルートにはBTがいるが、他の場所に行く時間はない」
じゃあここで焼却しろと言うサム。
「カイラリウムが都市に被害を与える。ここは駄目だ」
マジで何を言ってるのか全く理解できん。とりあえず死体を早く焼却しないとヤバいってことだけは分かった。
サムはイゴールと同行し、死体処理の任務に協力することになった。
「こいつを持ってきた。これとお前がいればBTを迂回できるはずだ」
と言ってイゴールが得意気に見せてきたのは肩から下げたポッド。ケーブルで繋ぐとポッドが起動し、液で満たされた中に赤ん坊が入っている。
出ました、このゲームの謎要素。ブリッジベイビーと呼ぶらしい。あのケーブルはへその緒を表しているわけか。こいつが一体何の役に立つの?BTってやつを探知してくれるのか?
トラックは出発し、処理場へ向かう。
「俺が子供の頃は、こんなじゃなかった。アメリカという国があって、どこにでも行けた。ハイウェイや飛行機。そうだ、他の国へも行けたんだ。」
車に揺られながらイゴールの話を聞くサム。
「だが、今はデスストランディングのせいで穴だらけだ。運良く残ったものも時雨で溶けちまった。かわりに化け物がビーチから来た。」
サムは黙って聞いている。
「つまり、この世は死の世界と繋がったんだ」
空に逆さの虹が浮かび上がっている。あちゃー、これヤバいんじゃね?
時雨が降り始め、見えない何かがトラックを追いかけてくる。さっきから鉢合わせしてるこの見えない化け物をBTって呼ぶのか。
このベイビーは不良品かも知れないと呟くイゴール。時すでに遅し。トラックは化け物に囲まれている。衝撃が走った。
サムは目を覚ます。トラックは横転し、運転手の下半身を挟んでいる。イゴールは無事のようで、運転手を引き出そうとするがびくともせず。運転手は無防備に時雨に打たれ、顔が萎れていく。
あの人はもう助からないだろうな。そんなことより死体は?あれをどうにかしないとヤバいんでしょ?
サムの近くに死体袋がある。突如、震え出し、ドクロのようなマークが浮かび上がり粒子となって死体と共に消えた。これが噂のネクローシス現象だとしたらどうなるんだろう。
更にはBTまで現れ、びくともしなかった運転手をあっさりと引きずりだし、どこかに連れて行こうとする。イゴールは銃を抜き、運転手の頭を撃った。
お次は全身黒ずくめの謎の人物が登場。展開が早い。次から次へとよく分からない事が起こる。黒ずくめは何かを指していた。
イゴールの足元から黒い何かが湧いて引きずり込もうとする。イゴールは運転手を撃った拳銃を躊躇いなく自分の喉元に突きつけるが、引き金を引く直前に足元を掴まれ宙吊り状態に。
銃を落としてしまい、何とか掴もうとするも空を切るばかりで、どんどん上空に吸い寄せられていく。イゴールだけでなく、周りのものが全て空に舞い上がっている。
銃を諦めたイゴールはナイフを取り出し、自分の身体を刺しまくって何とか死のうとする。
サムはずっとその様子を見ていたが、霧の中から現れた超巨大生物に目を奪われた。
全てを引き寄せ、まだ生きていたイゴールも吸い込まれる。そして爆発が起こり、サムは死んだ。
続く。
コメント