日常



・ヒューマンフォールフラット

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なんか今これ流行ってるらしいね。流行ってるということは、面白いと思ってる人がたくさんいるってことだよね。
じゃあとりあえず買っておこう。俺は気になるゲームは何でも買う男。流行っている、というだけでも理由は充分だ。
実際やってみると流行る理由が・・・全く分からん。なにこれ。クソつまんないんですけど。
とにもかくにも操作性が酷い。主人公は関節がない謎のグニャグニャ人間なのだが、そんな身体だからとにかく挙動が不安定。真っ直ぐ歩けないし、ジャンプはおぼつかないし、着地もフラフラ。こちらが思った通りに動いてくれず、非常にイライラする。
ゲームとして何か凄い事をやってるかというと全くそんなこともなく、操作性が難易度を高くしているだけで、実際ゲームでやることは簡単なアスレチックと単純な謎解きだけ。
全く面白味がないうえにストレスだけ溜まるという何の価値も見出せない酷いゲーム。というのが一人で遊んだ時の印象。

はい、ここまで前フリです。フレンドと遊んでみたら一気に印象が変わりました。
思い通りに動かない、というのは言い換えれば予定調和にならない、というわけで、フレンドと遊ぶとその感覚が何とも面白かった。
簡単な段差を上がるのに苦戦したり、せっかく難所をジャンプで超えたと思ったら着地に失敗して転げ落ちたりと、普通の挙動ならあり得ない事故が起きまくるが、一人でやっているとストレスにしかならないのにフレンドと一緒だとそれが笑える。
さらに、狙った通りに動いてくれないからこそ、思わぬアクションが決まると大きな出来事として受け取る事が出来る。
相方がベニヤ板を一生懸命支えてくれて、それを階段代わりに使ってゴールに到達できたときはちょっと感動した。
とにかくこのゲームは仕様上イレギュラーな出来事が起きまくるわけだが、それに対応できるように謎解きの解答やゴールまでの道筋が明確に決められてなくてガバガバなのは良い調整だと思った。
もちろんある程度の導線はあるけど、あらゆるものが利用できるので本当に何でもあり。ベニヤ板を剥がしてそれを階段代わりに使うとか絶対に正攻法じゃないもんな。8人までオンラインプレイ可能だが、人数が増えるほど攻略の自由度が上がって面白いことになると思う。
誰かと遊ばないと面白さが分からないゲームはあまり好きじゃないが、このゲームはちゃんと複数人での遊びが面白くなるような意図した仕掛けがあって、ちゃんと調整もされていて、何よりそのやり方自体が斬新だから好印象。これは流行るのも分かるね。


・ウルフェンシュタイン ヤングブラッド

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二人の協力プレイに特化したウルフェンシュタイン。これもフレンドと遊んでる。
二人プレイに特化した作りではあるけど、キャラの動きが速かったり、ステルスが強かったり、マップが広かったりと、単独で自由に動くことを割と推奨しているのが特徴的。常に相方と連携しながら動きたい俺としては微妙だが、縛られずに動きやすいというメリットはある。
かと言って完全に孤立プレイを押しているわけではなく、相方が一定の範囲内にいると使える特殊能力があり、体力を回復したり、一定時間無敵になったり、攻撃力が倍になったりと、かなり強力なので、ある程度相方の存在を意識するように誘導はしている。
マップも作り込まれていて、相変わらずそこら辺にアイテムが落ちていて拾いまくれるのが爽快で、探索は楽しい。
微妙なのはアンロック式のスキルに面白味が無い、いまいち協力して戦ってる感が無い、ステルスが重要な割には敵の配置に死角が無さすぎる・・・などなど、他にも不満はかなりあるが細かいことなのでとりあえずはこれくらいで。
あとバグが存在する。これは細かいの範疇では済まない。仲間が蘇生したあと横軸にカメラを動かせなくなるという致命的なバグがある。しかも無敵になって死ねないから一度ロードを挟まないと直らないというね。タチが悪い。
二人協力プレイのシューティングゲームと言えばどうしても傑作だったバイオハザード5を想像してしまうけど、ウルフェンシュタインもそれなりには面白いです。とりあえずクリアーまでやろう。


・模倣犯

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宮部みゆき。
本当に本当に久しぶりに小説を読んでる。舞城王太郎以外の小説となると更に久しぶり。東京の行き帰りで暇な時間が多くなるだろうと思って読み始めた。しかしとてもじゃないが新幹線の中では読み切れなかった。
何しろこの話、めちゃくちゃ長い。文庫化されたもの読んでるけど、全部で5巻の超大作。今は4巻目。既に犯人は明かされてる。黒幕も明かされてる。動機も分かってる。連続誘拐殺人もほぼ終息してる。
なのに、まだ小説は終わらない。というより、一冊目以降殆ど事件は進展していない。では何をしているのかと言うと、容疑者の人生を徹底的に描いている。人間が人殺しとなってしまう過程を、2冊も費やして徹底的に掘り下げている。
じゃあ殺人犯にも理由があるんだよという犯人に寄り添った話かと言うと、これが全く違う。それは一側面に過ぎない。この小説は、犯人、被害者、遺族、加害者の家族、警察と言った、事件に少しでも関わるあらゆる人々の目線から事件を捉えて描いている。

世の中に、0か100かで表せる絶対の正義や悪なんて、殆どない。それは殺人事件でも当てはまることがあるだろう。だから人の捉え方によって色んな意見が巻き起こる。
「殺されたのは可哀想だけど、被害者にも責任が無いとは言えないはずだ」「犯人も何かしら事件を起こした理由がある」「加害者は一方的に悪なのだから、その家族は何をされても文句は言えない」
被害者に対する責任論。犯人の解析。加害者家族への正義と言う名の社会的制裁。被害者家族の後ろめたさ。
人間の意見や考え方にはどうしたって自分の主観が混じる。それを度外視することなんて絶対に出来ない。たとえ一方向からでは結論が出せない問題でも、人は絶対にどこかに偏らないとその問題を捉えることが出来ない。
この小説では作者は徹底的にフェアであろうとしているのではないかと思う。彼女だって主観から逃れることは出来ない。だから、あらゆる関係者を主観として事件を捉え、あらゆる主観から主張をしようとしている。
事件を一方向から捉えようとせず、犯人、被害者、遺族、加害者の家族、警察と言った、様々な立場の人間の主観から掘り下げていて、それでも偏った意見が無いとは言えないけど、なるべく公平に事件を扱おうとしているのがよく分かる。
人はどうしても主観からは逃れられないし、何かに偏ってしまうことも避けられないが、それでも色んな主張を聞いて知ることはできる。知ることさえ出来れば、主観の凶暴性を少しは抑える事ができるかもしれない。

残りはあと700ページってところかな。まだまだ長い。多分ここから100%の悪が描かれると思うから楽しみ。


・ライオンキング

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ディズニー曰く、超実写のライオンキング。
確かに実写にしか見えない映像だった。動きもリアルで、ミュージカルシーンもあるけど、あまり現実離れした動きはしない。
しかしストーリーは全くリアリティが無い。狩りをしたことがなく、大人になってから動物の肉を食べたこともないひ弱なライオンが戦闘で無双していたのが説得力無かった。ほんの少しでも良いからライオンの種としての本能が目覚める場面を描いて欲しかった。
結局のところ、いつものディズニーマジックで誤魔化している感はあるね。


・ヤクルトスワローズ

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なんか野球を見てても虚しい。7点差逆転負けしても村上が逆転サヨナラホームランを打ってもあまり沸き立つものはなかった。
現地に行った時はあれほど楽しかったのに、今じゃこのテンション。
はぁ。ヤクルトを楽しく応援したいけど、弱いからつまらないよ。Aクラスくらいは争ってくれないとモチベーションも上がらない。
勝率4割じゃ何も可能性なんて生まれないんだよ。弱いにしても最低限度のボーダーで堪えてくれよと思う。
でも石川が勝つと凄く嬉しい。俺の贔屓の選手。なんとか200勝を達成してほしい。