気分は晴れ




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現在京セラドームでスワローズと讀賣のカードが開催中。
久しぶりの大阪でのヤクルト戦。開幕の京セラドームで行われた阪神戦は行けなかったが、今回は仕事という障害もない。よーし!頑張って応援するぞー!

その前に難波に寄って映画を観に行く。天気の子。監督は君の名はの新海誠。ネタバレはしません。
とりあえずこんなに雨が降り続ける作品は見たことがない。映画の9割の場面で雨が降っている。灰色で、どんよりとしていて、重苦しい空気がずっと続く。
キャラのネガティヴな心情の表現として雨の描写がよく使われるように、雨のシーンで前向きな意味合いを持つものは少ない。とうぜん観ているこちら側もなんとなく気分が落ち込んでくる。としては舞台が東京なので、これじゃヤクルト神宮球場で試合出来ないじゃん!とそんなどうでも良いことが気になって仕方なかった。
しかも新海監督と言えば、光のきらめきを捉えた美しい作画に定評がある人だ。その恩恵を得にくい曇りがかったシーンが大部分を占めるというのは驚いた。
それだけあって雨が上がって日が差すシーンは流石にカタルシスがある。が、それがこの映画の本筋ではないのだから更に驚き。俺はてっきり雨と光のギャップを映像として見せたい映画なのかなと思ったが、そんな単純な話では無い。
うーん、君の名はの次にこれを作る勇気は凄いと思う。映像からして重苦しいし、カタルシスは少ないし、最後の結末も気持ち良くない。エンタメとしての純粋な面白さと欲望と爽快感が高密度で詰め込まれ、映像も単純に美しく、そしてとても気持ちの良い結末で結んでいた君の名はとは正反対の作りだ。
しかし俺としては、天気の子は前作よりは面白いと思えたかな。
あらゆる部分で理由付けがなく、唐突で、いい加減なファンタジーが展開されるが、主人公とヒロイン以外のことなんて別にどうでも良いでしょ?と二人の関係以外の掘り下げは一切放棄したストーリー展開は荒削りだがそれだけに一点突破の勢いがあった。二人の決断に納得させられるエモーションがある。
君の名はエンタメとして計算され過ぎているところが鼻に付いてなんか普通に面白いだけの薄っぺらい話だなぁという気持ちしか湧かなかったが、不器用でも伝えたいことをパッションで押し付けてくる天気の子は結構気に入った。
それにしても監督は40を超えたおっさんなのに未だにこんなピュアで甘酸っぱい恋愛思想を抱き続けられるのは凄いし、それをこんなにパワフルに描けるのはもっと凄い。天気の子は確かに君の名とは正反対の作りだけど、紛れもなく新海監督の血が通った作品であると断言できるね。

さて、現実世界でも未だに梅雨が明けないが、今日は晴れだし、そもそもドームなので雨は関係ない。京セラに行くぞ!
京セラドームに繋がるイオンに到着。やたらとオレンジ色が目に入り、気分が悪くなる。
イオンの中を通り、京セラドームに到着するがここでもオレンジ色の人間しかいない。スワローズファンどこいった。確かにこのカードのホームチームは讀賣だけどさ。
ビジター側のゲート付近にも殆どヤクルトファンは見当たらない。16連敗によって絶滅したのかと心配になってくる。
ゲートをくぐって店など並んでいる廊下を渡って観客席に繋がる通路を通ると、やっといつもの光景が。今この時、もっとも世界でヤクルトファンの人間が集合しているであろう空間がそこにあった。普通に大阪で活動していてスワローズが好きな人間と出会えることなんて殆どないからまずこれだけで感動もの。
とうぜん今回も外野席で応援する。一番熱量が濃い場所だ。よっしゃ、讀賣ぶっ倒せ!

初回に4失点。試合開始30分でテンションガタ落ち。更に4回に失点して5点差。相手は現在セリーグで一番防御率が良い山口。しかもこの回までノーヒット。とんだ酷い試合を引いてしまったと泣きたくなる。
が、何故か負ける気がしない。なんだろうこのポジティブな気持ちは。テレビで見てる時は試合が始まった時から勝ってる時でも常にどうせ負けるんだろなぁという気持ちがこびり付いているのに、今はそんな後ろ向きな自分がどこにもいない。これが現地パワーなのか。
直後にバレンティンがホームラン。たった1点だが周りは優勝でもしたのかってくらいの盛り上がり。いつもならまだ4点もあるじゃんと冷めている俺も大喜び。凄い。これだから生観戦はやめられない。
さらに一点返して8回のチャンス。ランナー二人いて青木。もうホームランを打つ予感しかしない。打った。入った。同点。ほらね。
試合開始時の重い空気はどこへやら。お祭り騒ぎ。俺もテンションが上がり過ぎて何が何やらよく分からなくなる。
同点のまま9回。讀賣の攻撃。まずい守備も絡んでノーアウトで1、2塁。でも大丈夫。今日の俺は無敵。負ける気なんかしない。
・・・負けました。いくら俺が無敵でも試合をしているのはスワローズの選手です。同点に追い付いたのも偶然です。
これで俺が現地観戦した試合は6連敗。大人しくテレビで見てた方がよくね?いや、それも関係ないか。試合をしているのはスワローズの選手だもん。6連敗もたまたま。
いやでも、ほんと生観戦だと勝ち負けなんかどうでも良くなるな。ヒット1本、アウト1つだけでも幸福な気持ちになる。スワローズはやっぱり俺にとって掛け替えのない存在だ。
今日も現地で見に行きます。勝ち負けどうでも良いとは言っても、流石に勝ってよね。やっぱり勝ってくれることが一番嬉しいんだから。
どうでも良いけど昨日は鼻づまりにずっと悩まされてて映画を見てる時も辛くて仕方なかったけど、試合を見てたらいつのまにか治ってた。鼻炎も治癒するスワローズは神。