仮面日記。ネタバレ注意。
4月11日〜4月12日まで。




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4月11日。
今日は月曜日。月曜日は学校がある日。
下に降りると佐倉が朝食にとカレーを用意してくれている。面倒見の良いところもあるじゃん。

前回は佐倉の車で学校に行ったが、今日から電車を利用する事になる。目的地は蒼山一丁目。
まずは地元の駅の電車に乗る。この電車は蒼山に止まらないので、渋谷駅で乗り換える必要がある。
渋谷駅に着く。えーと、確か蒼山行きは銀座線と言ってたはず。銀座線、銀座線はどこだー?
分からん・・・モールや駅前広場への出口はあるが、銀座線乗り場への道が見つからん。仕方ない、自動販売機でジュースでも買うかーと思ったが、謎の力が働いてお金が入れられない。
ようやく道を見つける。上に行けばよかったのかー。蒼山行きの電車に乗る。

蒼山駅に着く。雨が降って来る。雨よけのあるお店の前で雨宿りしていると、同じ制服を着たブロンドヘアーのハーフっぽい女の子も駆け込んで来た。これが運命というやつか。
黒光りの車が目の前に止まる。卑しさ100%に満ちた顔の男が窓を開けて手招きし、女は車に乗り込んで行く。ん、この男、学校で見たぞ。先生じゃなかったっけ。

後ろから息を切らせてやってきた金髪の少年曰く、男の名前は鴨志田と言うらしい。バレー部の顧問で、悪い噂が絶えないらしい。ふーん。どうでも良いから学校まで案内してちょ。
金髪の案内に付いていくと、ラブホテルに着いた。おい、ふざけてんのか。
ふざけてないらしい。本当にここが学校の場所らしい。しかし、目の前にあるのはどこからどう見てもラブホテルっぽい城である。ものは試し。ちょっくら入ってみようぜ〜。

ラブホテルの中に、半裸でパンツ一丁で王冠を被った鴨志田がいた。女子生徒を車の中に連れ込むのもグレーだったが、これは完全にアウトである。おまわりさーん。
しかし、おまわりが捕まえてくれる前に逆に鴨志田に捕まってしまった。リアルに激しい暴行を受ける金髪。名前は坂本竜司という。何故か鴨志田のヘイトは坂本に向き、ボッコボコ。
うわー、これが体罰ってやつかー、という感じで少年は眺めていたが、そろそろ助けてやるかと思い、とりあえず大きな声を上げてみる。鴨志田に思いっきり腹を蹴られる。
尻餅を着く少年。痛い。金髪の方が激しい暴行を受けているが、所詮は他人である。しかしこの痛みはリアル。自分のものだ。少年の中の何かが、キレる。
いつの間にか、少年の顔に怪盗のマスクのようなものがこびり付いている。そのマスクを無理矢理剥ぎ取り、青い炎に包まれる。ビビる鴨志田たち。そりゃそうだろう。人体発火どころの騒ぎじゃない。
炎の中から現れた赤と黒のタキシードを羽織った悪魔。心の奥底にある、仮初めではない本物の自分に。仮面は戒め。少年は、ペルソナになった。

悪魔と鴨志田が対峙する。バトルへ。よーし、ようやく俺の出番か。
って、来るのは手下かよ。鴨志田お前が来いよ。まあ良い、手下を倒して引きずり出してやろう。
えーと、そこの赤と黒のお前。名前なんだっけ。アルセーヌ。何ができんの?魔法のエイハ?呪い系の攻撃か。よし、じゃあそれでいこう。そりゃ。
あ、まだ生きてる。敵はカボチャみたいな奴。ハロウィンにピッタリ。敵も攻撃してくる。エイハの4分の1くらいのダメージ。つまり、アルセーヌの4分の1程度の相手って事か。
楽勝で倒す。鴨志田を怯ませ、その間に独房から脱出。逆に鍵をかけて閉じ込める。温いなー、ボコボコに仕返してやれば良いのに。

さて、このラブホテルもとい城みたいな場所は何なんだ。なんか人間が吊り下がってるし、至る所から悲鳴が聞こえるし、明らかに現実離れしているんだが。
途中で独房に入れられた黒猫に会う。猫のくせしてなんか喋ってる。出してやると色々教えてくれる。この世界は現実ではなく、欲望のある者が生み出す心の中の世界らしい。つまり、鴨志田にとって現実の学校は自分の城であり、生徒は奴隷であると、そういうことらしい。何だかややこしいが、とりあえず今日の遅刻は確定である。

ダクトを発見。抜けると現実世界に。もうお昼。パレスの世界でも現実世界と同じ分だけ時間が流れてるのね。急いで学校に。
今度はラブホテルではなく、ちゃんと学校があった。指導係の先生に怒られる。
鴨志田もいる。パレスでの出来事は全く認知していないようだ。じゃああの変態姿もなかったことになるのかー。惜しいなー。

職員室に行き、担任の先生に挨拶。君ねぇ・・・と呆れられる。だってだって、鴨志田先生がラブホテルで半裸で短パンで変態で・・・
担任に付き添い、午後の授業の前に挨拶。ざわつく教室。無理もない、転校初日から遅刻なんてドン引きするに決まってる。
ん?それだけじゃないな。なんか、少年の前科が全部漏れてるっぽいぞ。おいおい、いきなりこんなアウェーからスタートかよ。学校で最初のイメージを覆すのは大変だが、頑張れ少年。

キツーく言われたので、特に寄り道せずに家に帰る。佐倉に遅刻の件が連絡されていたらしく、呆れられる。あいつチクリやがって。

その夜、夢を見る。少年は独房の中に囚われ、おっさんと2人の女の子がそれを見ている。ここはどこだ、の前に、おっさんの鼻に目が釘付け。長すぎ。尖りすぎ。
ナビがどうだの、更生がどうだのと言われる。ナビって、消しても消しても復活するスマホの迷惑アプリのことか。あれの力でパレスへの道が開かれるんだと。いや、別に行きたくないんですけど。おかげで遅刻したんですけど。

4月12日。
今日は何事もなく学校に着く。最寄り駅から徒歩1分。通学楽チンだな。
今日の午前は公民の授業。牛丸とかいう若者を見下している先生に問題を当てられる。プラトンが分類した三つの魂、意思、欲望、もう一つは何か?
は?知らねーよ。そんなもん知らなくたって生きていけるんだよ。えーと、でも3択か。根性、愛情、知性。まあ意思、欲望と来て根性はないだろう。愛情も微妙だ。欲望と被る。すんなり来るのは知性だな。バランスも取れてるし。知性で。
正解。途端にざわつく教室。不良のくせに凄くない?もしかして凄い子だったりして?いやいや、一問正解したくらいで評価変わりすぎだろ。どんだけ表面的に生きてるんだよこいつら。

1日の授業が終わり、帰ろうとすると、坂本が校門の前で待ち構えている。え、何この人ストーカー?
昨日のパレスに行って見ようぜという話になる。いや、でも佐倉から早く帰れって言われてるし・・・変態鴨志田に会いたくないし・・・

結局、パレスに行くことに。色々試した結果、いつのまにかスマホの中にあったアプリを使うとパレスが現れた。
入り口に例の猫がいる。名前はモルガナ。一緒に戦ってくれるんだって。
ここからようやく本格的なパレス捜索が始まる。よーし、俺の出番か。

モルガナの追加により、戦いが楽になる。単純に壁が1人増えたし、風の魔法を持っているので戦術のバリエーションが広がった。
例えば、あそこの風属性が弱点の敵。こいつに風の魔法を与えれば、怯んでもう一度攻撃ができる。これがいわゆるプレスターン。そして全員怯ませればホールドアップタイム。ここぞとばかりにフルボッコで更に大ダメージを与える。つまり、弱点で攻撃するというのが非常に重要だ。
もちろん、彼らは怪盗。真正面から敵に突っ込む真似なんかしない。背後を取り、奇襲をかける。弱点さえ付けばほぼ1ターンキルなので、先制攻撃を仕掛けていくことはとても大事だ。

悲鳴が聞こえる地下に行くと、バレー部の部員が拷問にかけられている。もちろん、現実の話ではないが、鴨志田にとって部員への認識はそういうものなのだろう。
こいつら鴨志田の虐待の証拠になるんじゃね?ということで、顔を覚え、現実世界で問い詰めてやろうということになる。

一旦、脱出。しようとしたら鴨志田の想像上の家臣に囲まれる。何でもありかよこの世界。
なんか強い。つうか弱点が分からない。こっちの手持ちにあるのは呪いと風属性の魔法だけ。つまりそれ以外の属性が弱点ってことか。プレスターンが使えないと途端に戦いが厳しくなる。段々とジリ貧に。
ここでようやく、今までお荷物だった坂本が覚醒する。彼の中の何かが切れ、ペルソナ発現。ガイコツ?海賊?まぁそんな感じの悪魔が出て来る。
お、こいつは雷の魔法覚えてんじゃん。そりゃ。
敵が怯む。雷が弱点だったらしい。怯んだらもうこっちのもの。プレスターンと総攻撃の組み合わせでひたすらフルボッコ。鴨志田の家臣は散った。

そのあと、坂本は元陸上部のエースで、当時臨時顧問だった鴨志田に脚を潰された挙句、陸上部を廃部に追い込まれた過去を話し始める。鴨志田にとって、バレー部以外が目立っているのは気に入らないらしい。
何かしんみりとした雰囲気になる。とりあえず、ここから出よっか。

帰り道。坂本と牛丼屋に行く。
頼んでもないのにどんどん生姜を少年の丼の中に突っ込んでいく坂本。唐揚げにレモンよりタチが悪い。でも、初めての友達ができた。