ありがとう



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サヨナラゲームという劇的な形でスワローズは優勝を決めたわけだが、サヨナラヒットとなった雄平の打球は痛烈かつラインギリギリで、しかも観客の頭が邪魔で塁審の判定が見えず、これファウルなの?フェアなの?と、混乱しているうちに優勝の瞬間を迎えてしまうという、あまり盛り上がらない結果になってしまった。
この前の讀賣戦が事実上の優勝決定試合みたいなものだったので、ピークが過ぎ去っていたというのもあるけど。
ごめん嘘。本当は内心めちゃくちゃ焦ってた。マジック1で迎えた広島戦で破れて足踏みし、その日の阪神戦もあと4人で終わるというタイミングで追い付かれてしまう。マジック対象の讀賣は横浜相手にあっさり勝っている。
もしこの試合負けたらホームの神宮で優勝出来ないというのは勿論だが、最悪優勝を逃してしまうのではないかというくらい切迫した状況だった。
で、延長11回。阪神4番ゴメスの大飛球。完全に行ったと思ったね。完璧なホームラン飛球。むしろあの打球で入らない方がおかしい。いよいよ優勝が危なくなってきたと思った。
しかしちょうどその時、横に流れる強い風が吹いていて、ファウルに。そしてその裏のサヨナラ劇。スワローズに風が吹いてたね。

優勝を決めた瞬間、監督とコーチが抱き合って喜びあっていたシーンが印象的。監督とコーチが歪みあっている球団は多いが、スワローズは強い信頼関係が築けていたのだなと思う。
この試合も接戦をものにしての試合。野手、投手、ベンチが一体になって戦った結果だ。この繋がりの強さがヤクルトスタイルであり、今年のスワローズを支えた要因だ。

ファンへの挨拶で、真中監督は「ファンの皆様、優勝おめでとうございます」と言っていた。
懐かしい。14年前。スワローズが最後に優勝した時に、当時の若松監督が「ファンの皆様、ありがとうございます」と言おうとしたところ、緊張し過ぎて改変して出て来た名言だ。
優勝を見せてくれて、ありがとう。