ほい
・ドラえもん のび太の秘密道具博物館
勧善懲悪じゃないドラえもん。分かりやすい敵役が分かりやすい悪事を働くといういつもの勧善懲悪な展開でないため、かなり踏み込んだメッセージ性を実現しているし、ミステリーの側面としても意外性を発揮していて良かった。
秘密道具をフィーチャーした世界観もワクワクするし、短足なドラえもんが長身長足になって暴れ回る見所もある。ストーリーは王道であるが丹念に作られた王道は普遍的な感動がある。
最近の映画ドラえもんは一年おきにリメイク作が挟まり、オリジナルは隔年となっているが、このレベルのものを安定して作れるならそれでも全然問題ないな。
・名探偵コナン 絶海の探偵
いつものオーバーすぎるアクションを抑え目にしてミステリーの部分を強めているくせに、トリックらしいトリックはなく、犯人は最初からバレバレで、ミスリードも不発に終わり、最後の真犯人に至っては取ってつけた感ありあり。これは酷い。
見せ場であるはずの警察と海上自衛隊の対立も、組織の悩みからくる葛藤によるものというよりは、自己保身に走っているだけだし、心底どうでも良い。
ただコナンと蘭の恋愛パートはかなり力が入っており、「らーーーーーん」と叫ぶ姿はいつも以上に迫真だった。とは言え盛り上がりはこれくらいか。
・オブリビオン
トムクルーズかっけー映画。映像やアクションは凄いが、それだけと言えばそれだけ。分かりやすくて素晴らしい。
・華麗なるギャツビー
ミステリーと恋愛ドラマが上手くミックスしていない。ギャツビーの完璧主義する愛情表現は中々面白かったが、もう一つの見所である、ギャツビーとは何者なのかという部分は唐突に明かされて特に何も感じなかった。
・真夏の方程式
タイトルにあえてガリレオというブランドを表記しなかった気概がまず素晴らしい。ドラマを元にした邦画はファンに擦りよればそれで良いというビジネス的な側面で作られているものが殆どだが、真夏の方程式はブランドに胡座をかくことなく、ちゃんと内容で勝負している。
実際、映画の出来は素晴らしく、テレビ版の薄っぺらい内容からは想像できないほど重厚でドラマ性が高い。全てに意味があったんだと感じさせる練り込まれたストーリーは秀逸。
ただ、物語の出発となる殺人の動機が至極安易で残念。
・風立ちぬ
自己矛盾と葛藤を強く感じさせられる映画。
映画監督であり反戦主義者であり戦闘機愛好家でもある駿の想いの丈が込められているが、そのメッセージは表立っては現されておらず包み隠されており、非常に回りくどい。
どう受け取るかは観ている人次第という投げっ放しなのか深いのか良く分からないところが駿らしいが、千と千尋やハウルやポニョのように、どこまで掘り下げても駿のロリコン思想しか見当たらないような最近の作品とは、明らかに一線を画していた。
・パシフィックリム
ロボットと怪獣という組み合わせだけでもオタク魂をくすぐられるが、それがハリウッドの資本力によって超絶クオリティで作られているのだからこれで熱くならないわけがない。ストーリーも邪魔にならない程度に収められておりテンポが良い。次から次へと現れる怪獣、それに立ち向かうロボットに心が踊る。
ただし、最後は尻すぼみ感が否めない。
・スタートレック イントゥダークネス
スケール、映像のクオリティ、大迫力のアクション、魅力的なキャラクター、盛り上がるストーリー、上滑りしていない人間ドラマ、全てを兼ね備えた傑作SF映画。
エンターテイメント大作のお手本のような作品。
・そして父になる
6年間育ててきた息子が実は他人の子供だったという話。と見せかけて、実はそれはファクターの一つでしなく、実際のところは福山雅治演じる野々村良多が本当の父親になるまでの過程を描いた話だった。
が、どうもその本当の父親という部分が恣意的で、父親とはこうあるべきという監督の一方的な思い込みの強さが目に付く。
確かに、野々村は不器用で自分勝手な男である。6年間の絆よりも血の繋がりを優先しようとするのも薄情に見える。しかし、その薄情さから野々村真を一方的にダメな父親であると決め付けてしまっている気がしてならない。
俺からしてみれば、元から野々村は充分に立派な父親であると思う。自分のエゴを押し付ける頑固な男ではあるが、子供への愛情は間違いなく嘘偽りのない本物だ。
根底にある愛情を不器用ながらに表現している彼の姿はとても現代的で、そのグダグダな感じにこそ感動を覚える。そのままの姿を肯定していればそれで良かった。
色々な意味で納得できない映画だが、それでもこういう話に弱い俺は最後のシーンでグッときてしまった。
・キャリー
俳優のミスキャストに悶絶する映画。キャリー役の女優は明らかに主人公の境遇と合っていない。
・かぐや姫の物語
戦犯、竹取の翁。
・ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE
当日、映画5本を一気に観るという無謀な行いを敢行していたこともあって、もう眠くて仕方なく、4本目のルパコナの時に眠気はピークとなり、半分寝ながら観ていた。
でも、面白かった。
・REDリターンズ
殆ど寝てた。なのにストーリーが飲み込めてしまう単純な内容で良かった。
・ゼログラビティ
3Dが凄い凄いと言われていたのでついに3Dをとことん追求した作品が登場したかとワクワクしながら観に行ったわけだが、うーん、微妙だなぁ。破片が飛び散るシーンだけは良かったが他はいつもの3D映画と何ら変わらないという印象。
ただ、環境が悪かったのは否めず、観に行った映画館のスクリーンがめちゃくちゃ小さかったことに加えて席は結構後ろの方だったので作品の本来のポテンシャルを体験出来ていないのは確か。時間があればIMAXで観てみたいな。
・SPEC 結 慚の編
SPECというドラマの映画。完結編の前編。
ちなみに俺はドラマを一切観たことがないが、登場人物のキャラクターが面白いのとスペックと呼ばれる奇妙な力が厨二病心を震わせてくれてそれなりに楽しめた。特に次回予告はかなり盛り上がるのだが、その流れでエンドロールに入るのかと思いきや、クレジットも何もなしに余韻だけを引きずったまま終わるという思い切ったやり方には驚かされた。
・SPEC 結 爻の編
わ、訳が分からん。ストーリーを知らないからとかそういう次元じゃない。本作単体ですら話が成り立っていない。あまりにもめちゃくちゃすぎる。目に余る荒唐無稽っぷり。オチも酷い。
しかし、リアリティとか、整合性とか、伏線とか、そういう細かい部分を一切無視して、とにかく盛り上がれば良いんだろ?と言わんばかりの、クライマックスだけを詰め込んだ見せ場連発の内容には、心を煮えたぎらせるパワフルな何かがあった。勢いのただ一点で押し通そうとする潔さには感服する。
今年はいっぱい観たなぁ。
勧善懲悪じゃないドラえもん。分かりやすい敵役が分かりやすい悪事を働くといういつもの勧善懲悪な展開でないため、かなり踏み込んだメッセージ性を実現しているし、ミステリーの側面としても意外性を発揮していて良かった。
秘密道具をフィーチャーした世界観もワクワクするし、短足なドラえもんが長身長足になって暴れ回る見所もある。ストーリーは王道であるが丹念に作られた王道は普遍的な感動がある。
最近の映画ドラえもんは一年おきにリメイク作が挟まり、オリジナルは隔年となっているが、このレベルのものを安定して作れるならそれでも全然問題ないな。
・名探偵コナン 絶海の探偵
いつものオーバーすぎるアクションを抑え目にしてミステリーの部分を強めているくせに、トリックらしいトリックはなく、犯人は最初からバレバレで、ミスリードも不発に終わり、最後の真犯人に至っては取ってつけた感ありあり。これは酷い。
見せ場であるはずの警察と海上自衛隊の対立も、組織の悩みからくる葛藤によるものというよりは、自己保身に走っているだけだし、心底どうでも良い。
ただコナンと蘭の恋愛パートはかなり力が入っており、「らーーーーーん」と叫ぶ姿はいつも以上に迫真だった。とは言え盛り上がりはこれくらいか。
・オブリビオン
トムクルーズかっけー映画。映像やアクションは凄いが、それだけと言えばそれだけ。分かりやすくて素晴らしい。
・華麗なるギャツビー
ミステリーと恋愛ドラマが上手くミックスしていない。ギャツビーの完璧主義する愛情表現は中々面白かったが、もう一つの見所である、ギャツビーとは何者なのかという部分は唐突に明かされて特に何も感じなかった。
・真夏の方程式
タイトルにあえてガリレオというブランドを表記しなかった気概がまず素晴らしい。ドラマを元にした邦画はファンに擦りよればそれで良いというビジネス的な側面で作られているものが殆どだが、真夏の方程式はブランドに胡座をかくことなく、ちゃんと内容で勝負している。
実際、映画の出来は素晴らしく、テレビ版の薄っぺらい内容からは想像できないほど重厚でドラマ性が高い。全てに意味があったんだと感じさせる練り込まれたストーリーは秀逸。
ただ、物語の出発となる殺人の動機が至極安易で残念。
・風立ちぬ
自己矛盾と葛藤を強く感じさせられる映画。
映画監督であり反戦主義者であり戦闘機愛好家でもある駿の想いの丈が込められているが、そのメッセージは表立っては現されておらず包み隠されており、非常に回りくどい。
どう受け取るかは観ている人次第という投げっ放しなのか深いのか良く分からないところが駿らしいが、千と千尋やハウルやポニョのように、どこまで掘り下げても駿のロリコン思想しか見当たらないような最近の作品とは、明らかに一線を画していた。
・パシフィックリム
ロボットと怪獣という組み合わせだけでもオタク魂をくすぐられるが、それがハリウッドの資本力によって超絶クオリティで作られているのだからこれで熱くならないわけがない。ストーリーも邪魔にならない程度に収められておりテンポが良い。次から次へと現れる怪獣、それに立ち向かうロボットに心が踊る。
ただし、最後は尻すぼみ感が否めない。
・スタートレック イントゥダークネス
スケール、映像のクオリティ、大迫力のアクション、魅力的なキャラクター、盛り上がるストーリー、上滑りしていない人間ドラマ、全てを兼ね備えた傑作SF映画。
エンターテイメント大作のお手本のような作品。
・そして父になる
6年間育ててきた息子が実は他人の子供だったという話。と見せかけて、実はそれはファクターの一つでしなく、実際のところは福山雅治演じる野々村良多が本当の父親になるまでの過程を描いた話だった。
が、どうもその本当の父親という部分が恣意的で、父親とはこうあるべきという監督の一方的な思い込みの強さが目に付く。
確かに、野々村は不器用で自分勝手な男である。6年間の絆よりも血の繋がりを優先しようとするのも薄情に見える。しかし、その薄情さから野々村真を一方的にダメな父親であると決め付けてしまっている気がしてならない。
俺からしてみれば、元から野々村は充分に立派な父親であると思う。自分のエゴを押し付ける頑固な男ではあるが、子供への愛情は間違いなく嘘偽りのない本物だ。
根底にある愛情を不器用ながらに表現している彼の姿はとても現代的で、そのグダグダな感じにこそ感動を覚える。そのままの姿を肯定していればそれで良かった。
色々な意味で納得できない映画だが、それでもこういう話に弱い俺は最後のシーンでグッときてしまった。
・キャリー
俳優のミスキャストに悶絶する映画。キャリー役の女優は明らかに主人公の境遇と合っていない。
・かぐや姫の物語
戦犯、竹取の翁。
・ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE
当日、映画5本を一気に観るという無謀な行いを敢行していたこともあって、もう眠くて仕方なく、4本目のルパコナの時に眠気はピークとなり、半分寝ながら観ていた。
でも、面白かった。
・REDリターンズ
殆ど寝てた。なのにストーリーが飲み込めてしまう単純な内容で良かった。
・ゼログラビティ
3Dが凄い凄いと言われていたのでついに3Dをとことん追求した作品が登場したかとワクワクしながら観に行ったわけだが、うーん、微妙だなぁ。破片が飛び散るシーンだけは良かったが他はいつもの3D映画と何ら変わらないという印象。
ただ、環境が悪かったのは否めず、観に行った映画館のスクリーンがめちゃくちゃ小さかったことに加えて席は結構後ろの方だったので作品の本来のポテンシャルを体験出来ていないのは確か。時間があればIMAXで観てみたいな。
・SPEC 結 慚の編
SPECというドラマの映画。完結編の前編。
ちなみに俺はドラマを一切観たことがないが、登場人物のキャラクターが面白いのとスペックと呼ばれる奇妙な力が厨二病心を震わせてくれてそれなりに楽しめた。特に次回予告はかなり盛り上がるのだが、その流れでエンドロールに入るのかと思いきや、クレジットも何もなしに余韻だけを引きずったまま終わるという思い切ったやり方には驚かされた。
・SPEC 結 爻の編
わ、訳が分からん。ストーリーを知らないからとかそういう次元じゃない。本作単体ですら話が成り立っていない。あまりにもめちゃくちゃすぎる。目に余る荒唐無稽っぷり。オチも酷い。
しかし、リアリティとか、整合性とか、伏線とか、そういう細かい部分を一切無視して、とにかく盛り上がれば良いんだろ?と言わんばかりの、クライマックスだけを詰め込んだ見せ場連発の内容には、心を煮えたぎらせるパワフルな何かがあった。勢いのただ一点で押し通そうとする潔さには感服する。
今年はいっぱい観たなぁ。
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