モヒカン日記。ネタバレ注意




村長に至急戻れと言われたので村に戻る。バースが村を襲う計画をしているらしく、彼が保持している武器庫を破壊して力を弱めてくれと頼まれる。
武器庫の場所を確認するため地図を見る。目的地は分かるがそこに至るまでの道筋が分からない。これまで説明していなかったが、最初の頃の地図は真っさらで重要な場所が記載されているぐらいの情報量しかなく、マップを埋めていくには電波塔と呼ばれるタワーの最上階まで上がってそこにある電源を起動しなければならない。面倒ではあるが、今のままではあまりに移動が大変なので電波塔を探す。
難なく塔を発見。しかしそんなことは正直どうでも良かった。それよりもそのすぐ近くの農場にいるヤギに俺の目は奪われた。あれほど探していたヤギがこんなところに生息していたとは。こいつの皮があればホルスターを拡充出来る。
絶対に逃してはならないので万全の準備を整える。動物に近付いても驚かれないようになる薬を投薬し、念には念を入れてこっそり後ろから近付き、サブマシンガンを乱射。2体倒し、体良く必要な素材が手に入る。これでようやく武器を複数持ち運べますな。

電波塔を解放してマップを埋める。細かい情報がマップに載った。
ふんふん、やはり武器庫までは遠いな。移動だけで装備を消費しそうだ。恐らく武器庫では結構な数の海賊を相手にしなければならないだろうし、万全の体制で挑みたい。となると、ワープを活用するしかない。
ワープ出来る場所は、村か解放した敵の拠点のみ。敵の拠点は島の至る所に点在しており、そこにいる海賊を全て始末すればこちらの陣地となる。
地図を見て海賊の拠点の場所を確認。丁度バースの武器庫の近くに一つある。徒歩で歩いて行く。
拠点を発見。川沿いにある。拠点から少し離れた高台から、カメラで下見。カメラで敵を捉えれば、タグが常に表示されるようになるので、格段に潜入しやすくなる。
敵は5人か。スナイパーライフルでゴリ押し出来そうな気もするけど、警戒状態になると敵のサーチ能力は段違いに上がるからな。一気に片付けたいところだが、銃撃戦に持ち込んでも数の暴力にあうのがオチ。
何か突破口はないかと更にカメラで下見していると、虎が入れられた檻を発見。随分脆そうな木の檻である。これ壊せるんじゃないの?
スナイパーライフルで試しに撃ってみる。すると入り口を塞いでいた留め具が破壊され、虎が解き放たれる。海賊達は慌てふためいて銃を乱射しているが、そんな事はお構いなしに虎は暴れ回っている。あっという間に場は片付いた。
それを見計らったかのように仲間の戦士が拠点を占拠しようと駆け付けて来る。戦闘はジェイソンに任しておいて自分達は管理のみか。戦士の名が聞いて呆れるな。彼らには虎の相手を任せることにしよう。
海賊の拠点を占拠したら、「理由ある反抗」というトロフィーが手に入り、最近「理由なき反抗」という映画を観たばかりの俺は思わず反応してしまう。ジェームズディーンがめっさカッコ良かったです。

さて、バースの武器庫に行く前に装備を整えるとしよう。拠点では自販機で武器を買う事も出来るが、今現在虎が破壊神のごとく暴れ回っていてとても近付き難いので、わざわざ村まで戻ることにする。
そう言えば武器は二つ装備出来るようになったんだよな。スナイパーは固定としても、新しい武器を何にするか迷う。悩んだ結果、弓を選ぶ。
再び拠点までワープ。虎はいなくなっていた。バースの武器庫はもう目の前。
じゃなかった。直線で行けば近いが、崖が遮っているので回り道を強いられる。この回り道が信じられないほど距離がある。これは予想外の展開だ。
しかし、俺ほどのレベルになれば崖など問題にならない。車に乗ってヘアピンカーブにフルアクセルで突っ込む→崖下の河に一直線→叩きつけられる直前にドアから脱出のコンボで一気に目的地の近くへ。かなり迫力ある体験で楽しかった。

目的地へ侵入。浜辺に即席の基地が設置されているがそれはカモフラージュで、武器庫は洞窟の奥に隠されている。しかし、洞窟の奥に続く道は頑丈な扉でロックされており、カードキーがなければ入れなさそうだ。とりあえずキーを持ってる奴を探さなければ。
敵の数はかなり多いが、先ほど購入した弓が力を発揮。殆ど一撃で敵を仕留められる上に射撃時は無音なので姿さえ見られなければ気付かれる恐れはなし。敵は都合良くお尻をこちらに向けている奴ばかりでどんどん倒していく。
更に、撃った矢は回収すればリサイクル可能。5発しか矢は持てないがそれを何回も使い回していく。更に更に、敵に合わせてエイミングすればタグが表示されるようになるのでわざわざカメラを取り出す必要もない。何という使い勝手の良さ。そして何より、弓の真骨頂は様々なタイプの矢を装備出来ることにある。
カードキーを持っている海賊は見張り台のような所に篭っている。ここで矢を炎タイプにチェンジ。見張り台に灯すと周りの海賊が寄ってきてしまうので、近くにあるコンテナに炎の矢を放つ。
徐々にコンテナは燃えていき、次第に周りの海賊がそれに気付いて集まってくる。このゲームの火の燃え広がる表現は、業界トップクラスのクオリティ。
見張り台の周りにいた海賊がまばらになっている隙に、急いで見張り台に近付き、ボーッと様子を眺めている海賊をステルスキル。カードキーをゲット。洞窟の奥へ。

「いや・・・お願い、助けて・・・」

洞窟の中から聞こえた声の正体は、小型プロジェクターにより壁に映し出されたスクリーンだった。
映像の中では見覚えのある女が泣いている。彼女の名前はリザ。ジェイソンのガールフレンドであり、ハリウッドのオーディションを受けて見事合格した女優のたまご。

「違う。パパ、ママ、助けて・・・だろ?ほら、もっと感情を込めて。俺と一緒にアカデミー賞を狙おうぜ?」

これまた聞き覚えのある声だ。海賊のボスのモヒカン男、バースである。
ジェイソンの彼女を無理矢理演じさせ、バースはさっきまで撮影ごっこを楽しんでいたようだ。

「バースの野郎、許さない。おい!何処にいるんだ!」

怒りで我を忘れたジェイソンは、真後ろにいる海賊に、一撃を受けるその直前まで気が付かなかった。そのまま意識を失ってしまう。

目が覚めると、ジェイソンは再び拘束されていた。椅子に座らされ縄で縛り付けられている。目の前には同じ境遇のリザが。
今回は檻の中にいないだけマシのようにも見えるが、実際は前よりもっと状況が悪い。何故なら、目の前でバースが楽しそうにガソリンを振り撒いているからだ。これが意味する事は一つしかない。

「なぁ?そのタトゥー、誰に彫って貰ったんだ?俺の妹か?シトラって言うんだ」

バースから割と衝撃的な事を伝えられる。
おいそれもっと早く言ってくれよ。どうせタトゥー彫って貰うならあんなムサい村長じゃなく妹の方が良かったよ。

「まぁ良い。妹はいずれ、俺が頭を撃ち抜いてやる。お前の兄の、グラントみたいにな」

わざわざ兄の名前を出してジェイソンの傷を抉ってくるバース。

「てめぇ・・・」

怒り心頭のジェイソンの前にバースは屈み込み、胸に優しく手を当ててくる。

「怒ってるな、ジェイソン。あぁ分かる、分かるよ。家族は何よりも大切だよな。俺も昔は妹の為に何でもやったもんだ。例え殺しだって・・・」

ちょっと物思いに耽るバース。妹の為に殺しか。妹も相当ヤバそうな奴だな。

「そう、妹の為なら何だってやったさ。でも、喜んでくれなかった。いや、良いんだそんなことは」

急に我に返ったかのように立ち上がるバース。彼が立ち上がって良いことは何一つない。

「なぁ家族ってもんが分かるか?家族ってのはなぁ!!いつも人の弱点を付いてきやがるんだ!こんな風になぁ!ねぇ?バース、バース。あなたにとって大切なのはどっちなの!?あいつら?私!?ねぇどっちなのよ!」

ヒステリックに喚き始めるバース。妹の存在がよほどのコンプレックスなようだ。

「ったく。俺がどっちか、選ばなきゃならねぇみたいに言いやがって。だから選んでやったのさ、こっち側をな」

さっきからバースはライターを付けようとしているが中々点灯せず、諦めてポケットにしまった。

「タトゥーを彫られたのは災難だったな。身体ごと消さないとならなくなっちまった。」

マッチを擦るバース。火の灯ったマッチを床に落とすと、どんどん火は燃え広がっていく。目の前ではリザが泣き叫んでいる。今度は演技なんかではない。

「ジェイソン。愛する者のため、死ぬって行為は美しいもんだな。じゃあな」

ジェイソンは必死にもがき、座っていた椅子が倒れる。その反動で床が抜け落ち、そのまま建物の階下へ。どうやら床が腐っているとう主人公補正が発動されたようだ。
椅子も壊れて縄は解かれ、自由になったジェイソンは、燃え盛る屋敷の中を、時々パイプを撃って水を放出し火を弱めながら、リザの声がする方へ必死に歩を進める。
リザを発見。縄を解いたあとも完全に精魂尽き果てている。何とか促し、建物から脱出。丁度そのタイミングで屋敷が崩れる。
しかし、修羅場はまだ終わらず、森の方から事態を察知した海賊達がやってくる。
入り口付近にあるトラックに乗る。運転はリザに任してジェイソンはコマンドー役。ひたすらロケットランチャーをぶっ放し、追いすがる海賊達を爆殺していく。あれほど人を殺す事を躊躇っていたのに、今のジェイソンは実に楽しそうである。
何とか追っ手を振り切り、そのまま博士の館へ。そこでリザも匿って貰うことに。
ジェイソンが暗黒面に落ちかけたところでやめる。今日はここまで。