馴染みやすいロボットゲー






ロボットアクションゲーム。開発はコナミ。HD版をプレイ。

ロボットゲームと言えば操作が難解で複雑なイメージが強いが、このゲームは操作性が群を抜いている。
例えばロボットの向きに合わせてカメラが動くから目まぐるしくカメラを動かさずに済むし、ロックオン機能が強いので照準を合わせる必要もない。
攻撃も簡易化されており、同じボタンでも近接時ならブレード攻撃、遠距離時ならビーム攻撃と自動でアクションが変わるので、連打してるだけでそれなりに戦える。
サブウェポンに関しても選択時には周りの動きが止まってくれるのでやりやすくて良い。そして何よりロボットの動きがスピーディーでサクサク動いてくれる。
とにかくロボットゲームは操作に慣れるまでに時間がかかりそれ故に敷居が高く感じてしまうが(しかしそれが良さでもある)、このゲームは操作や挙動が受け付けやすく、すんなりと入り込める。

ただし、ゲーム自体は結構単調。
操作が簡単な事からも分かるが、このゲームは万人に受け入れられやすいようにと作られており、その為かアクションはボタンを適当に連打してるだけで何とかなってしまうし、エフェクトもそれほど派手ではないので爽快感は薄く、敵の種類も少ないので同じ事の繰り返しに感じてしまう。要するに底が浅い。
それでもサブウェポンが集まるとようやく戦闘が面白くなってくるのだが、その頃にはもうゲーム終了間近という悲しさ。かなり迷ったのにも関わらず5時間ぐらいで終わるボリュームの薄さだった。

とは言え、工夫されている部分もある。
敵との戦いはシンボルエンカウント制なのだが、倒すと何のアイテムが貰えるのかシンボルに表示されており、
「あいつは回復を持ってるからHPがヤバくなったら倒そう。このサブウェポンが切れたからあいつを倒して調達しよう。」
と言った、小さな目標が生まれる。これが良いアクセントになっている。雑魚をただの邪魔な障害とせず、倒す事の意味を与えてくれている。それが明確に示されているから戦闘が単調でもあまり苦にならなかった。

ストーリーは、AIと少年による機械と人間の垣根を超えたハートフルな触れ合いの部分は良かった。お決まりではあるが、計算されたお約束は人を感動させる。
が、終盤のとって付けたような茶番はどうでも良かった。唐突に敵キャラの自分語りが始まったが、それまで全く掘り下げがなかったのにそんな事されても白けるだけだった。ZOEはメディアミックスタイトルとして作られた作品だから設定はアニメや小説などで補完されているんだろうが、ゲームだけでは殆ど何も分からないから消化不良に感じてしまうんだよね。

つまらなくはないが、アクションゲームとしては微妙でストーリーもわりかし普通で、遊びやすいこと以外は特に何も感じる事がない存在感が薄いゲーム。でもロボットゲームは貴重だからロボット好きならオススメ。