いつも通りクオリティは凄い





PS3とXbox360のシューティングゲーム。開発はロックスター。

海外製のシューティングゲームは映画的な演出を強調したものが多いが、今作は特にその部分をとことん突き詰めて作られている。
ストーリーそのものは良くあるテンプレで既視感マックスだが、勿体つけた台詞回しと演出で構成されているやたら長いムービーのおかげで雰囲気は出てるし、ロードが挟まらず自然にムービーからプレイアブルに移行するので没入感がある。
システム的にも、バレットタイムを多用した銃撃戦やスローモーションの中に飛び込みながらのアクション、ウェーブの最後の敵を倒した時にその様子がクローズアップして映されるラストカメラ、プレイヤーが倒された時にスローモーションになり一定時間内に対象の敵を倒せば復活出来るなど、見た目ダイナミックかつアクロバットで映画的な仕掛けが満載。演出の為にゲームの面白さが阻害されるということなく、上手くゲーム性として溶け込ませている。

シューティングゲームはオンライン重視のものが多くオフラインのシナリオモードは軽視されがちだが、このゲームはオフラインにも力を入れているのが良く分かる。ロケーションが豊富でその一つ一つが驚くべきクオリティで作り込まれているし、ボリュームもクリアーまで15時間程度とこのジャンルにしては膨大。
しかし逆にボリュームがあり過ぎるせいで途中からダレる。ボス的な存在もいるにはいるが全然盛り上がらないのでメリハリがないし、全編通してやってる事は結局ただ撃ってるだけなので飽きてくる。レベルデザインもいい加減でシステムを活かしているとはとても言えない。要するに底が浅い。
クオリティの凄さは半端ないが、ゲームとして楽しいと言うよりは、キャラを演じるごっこ遊びとして楽しいと言うだけで、良くも悪くも海外のゲームらしい作り。
そういうゲームだと分かって買ったが、やっぱりシューティング系でこの手のゲームはもう飽きたなぁ。