レオンイケメンすぎ






開発はカプコン。HD版をプレイ。

旧来のバイオからカメラ視点が大きく変わり操作性とアクション性が格段にアップ。
具体的に言うと、カメラはキャラの背面から映されるようになり銃のエイミングも自動ロックオン式から手動に変わった。銃を構えてる間は動けないが恐怖の対象とじっくり向き合わなければならないというのは実にホラー的であり、敵がジリジリ寄ってくる感覚はとても緊張めいたものがあって恐怖を掻き立てられる。
しかしそれだけでは動きがもどかしいだけのシューティングゲームでしかない。このゲームの最大のキモとなるのが体術の要素。
特定の部位を撃って怯ませることで体術の発動が可能となり敵に大ダメージを与えられるのだが、部位を狙い撃つということで、じっくり敵と向かい合って撃つバイオ4の仕様と恐ろしいほど合致しているわけだ。さらに体術をすることによって弾薬の節約にも繋がり、バイオの醍醐味であった「有限のアイテムを如何にやり繰りして使うか」というサバイバル性にも寄与されている。
恐怖と向き合わせるシステム、体術、そしてサバイバル性。
俯瞰視点のバイオの頃からゲーム性を180度変えながらもバイオの魅力を余すところなく引き出し、それぞれが相乗効果を生み出した、計算し尽くされているゲームデザイン。それがアクション型のバイオハザードであると。このゲームデザインを考えた三上というクリエイターは本気で天才だと思う。
敵もゾンビからプラーガと呼ばれる寄生虫にコントロールされた村人や教団員に代わり、姿形自体は人間と変わらず普段は普通に生活しているのにレオンを確認した瞬間に目の色変えて襲ってくるこの豹変っぷりが怖い。静から動に切り替わるメリハリが上手すぎる。旧バイオとはホラーの質が違うが、今作も充分怖い作品に仕上がっている。
最新作の5と比べてみても基本的に一人で潜入だから緊張感あるし、チャプターごとにやり直せないからアイテム管理が必要でやり応えがあるし、映像もHD加工されてるとは言えPS2作品とは思えないほど綺麗。
そして何より主人公のレオンがイケメンすぎて笑える。2からの突然変異っぷりに驚きを隠せない。軽口叩きつつアクロバットなアクションを見せてくれるレオン様カッチョ良すぎ。ただしレオンに限るという注釈が付きかねないほど、レオンだからこそ映える場面が満載で最高だった。

過去のバイオの窮屈な部分を全て取り払い、キャラだけ残して何から何まで変えたことがまさかここまで結実するとは。時代の流れに見事に合わせた完璧なモデルチェンジと言って差し支えない。カプコンの底力を思い知った。