超長いです




・ギルド02の発売が決定

明日発売のギルド01の続編が早くも発売決定。このゲームは著名クリエイターが作ったオリジナルゲームが複数収録されており、一つ一つのボリューム自体は薄そうだがその分クリエイターのアイディアが存分に発揮されている、のだと思う。
今作の収録は、かまいたちの夜の、麻野氏・我孫子氏が『ALONE』
ロックマンシリーズの稲船氏が『虫けら戦車』
僕の夏休みの綾部氏が『怪獣が出る金曜日』
の三作が現時点で発表されている。
ギルド01は個人的にイマイチ興味の湧かない内容だったので購入予定にないが、今作の『怪獣が出る金曜日』が結構気になるので、多分買う。


・キングダムアマラーの国内発売が決定

あーこれやりたかったんだよな。ローカライズ万歳。つーかこれ作ってるの元メジャーリーガーだったカート・シリングが創設したゲーム会社だってのな。シリングって超有名な投手じゃん。メジャーのこと全然知らない俺でも名前聞いたことあるぐらい。そんなにゲームが好きだったってことか。そしてゲーム会社まで作ってしまうとは。好きな物に対してここまで情熱が持てるのは素敵なことだ。


・DMCの発売日が決定

デビルメイクライのような緻密な調整で作られているゲームの開発を海外に任せることに疑問を抱かざるを得ない。海外の会社は良くも悪くも金と人海戦術にモノ言わせたゲーム、つまるところ映像と物量を活かしたゲーム作りを得意としてるのであって、緻密なバランス調整の上で成り立っている日本のゲームを作らせても失敗する図しか思い浮かばない。とは言え、カプコンスタッフが肝心な所は介入するだろうからそんなに心配する必要もないか。
2013年1月17日に発売予定。


・映画の話

『ビッグ・フィッシュ』

“お父さんは実は大きな魚だった”

これは紛れもなく傑作だ。人生は旅であるとはまさにこのこと。
父親の死に際にあって、かつて彼が話してくれた嘘のような経験談を遡って見て行くのだが、これは一人の男のファンタジーな冒険話ではなく、その男の人生の話だ。
誰しも旅をしている。それは人生という旅である。この映画は、旅こそが素晴らしいとして語るのではなく、人生を旅となぞらえて語っている。そこが素晴らしい。語っていることは現実からかけ離れていながら、それは決して視聴者自身に当てはまらないことではない。何故なら旅も人生も本来持つ意味は共通しているからだ。浪漫、果てしなさ、喜び、困難。その全てがこの映画には詰まっている。それをファンタジーかつ印象的な映像で見せてくれることによってより分かりやすく伝えてくれる。


『パイレーツオブカリビアン 呪われた海賊』

パイレーツのノリとジャックスパロウのキャラが個人的に好きなので相変わらず面白かったのだが、とにかく話がいい加減過ぎて特に終盤はマシンガン突っ込み状態だった。しかし話の荒唐無稽っぷりがパイレーツの雰囲気とある意味あってると言えなくもないからまぁ良いか。


『SEVEN』

“異常殺人がいくつも発生したよーん。犯人は神の代行人とかいう自分の行いが正しいと信じきってる一番救いようのない奴だったよーん。だからぶっ殺してやったよーん。”

きんもー。とにかく殺し方があまりにも陰湿できんもー。今作で俺も大分グロ耐性が付いた気がする。と言っても終始目は細めていていつでも閉じる準備オッケーだぜベイビーと映画を観てるんだか何してるんだか分からない状態だったけど。唐突にグロが映るから対処に困る。
それにしても何かに全て思想を委ねてしまった奴は始末に終えねぇなぁ。それが正しいと思い込んでるだから。しかもその人にとってはそれが全てだからどんなに理屈や倫理を説いても通じないのがまた厄介なところ。他人に迷惑をかけなければそれでも全然問題ないんだけどね。
とにかく殺し方がキモいことが印象的な映画だったんだけど、そのグロさが妙にアートちっくというか、芸術性を奏でていて、映画の全体的な雰囲気作りに大きく寄与していたのは間違いない。でも話自体はそんなに面白くねぇなぁ。


『バイオハザード ディジェネレーション』

何かCGがショボい。ゲームの方がよっぽど空気感が出ているのでは?つうか普通にゲームでやって欲しいような内容だった。
ラスボスのしぶとい感じは良かったかな。


『ロードオブザリング 王の帰還』

長い。ひたすらに長い。4時間20分はあまりにも長過ぎる。しかしここまで圧倒的な映像体験は圧巻としか言いようがなく、凄まじいスケールだった。
が、終盤の流れがご都合すぎるし、主人公がとにかくウザい。親友の忠告を無視した挙句逆ギレして見捨て、そしたら案の定罠にかかり、助けに来た親友に向かって「お前じゃどうせリングの魔力に取り憑かれるだろ」と言ってリングを乱暴に受け取り、いざリングを火山に放り込む時になったらリングに魅入られて手放そうとせず、最後はリングを奪おうするケダモノと争っているどさくさに紛れてリングが火山に落下するという、それで良いのかという終わり方だった。主人公は最後までリングとの葛藤に負けたままとかダサ過ぎる。つうかどう考えても親友の方が主人公級の働きをしてた。


・読書の話

『阿修羅ガール』舞城王太郎

“減るもんじゃねーし良いだろと言われてとりあえず佐野とセックスしてみたらちゃんと私の自尊心は減って、実は私の好きな人は陽治って奴で、だから佐野の奴なんかどうでも良くて腹いせにあいつの顔を蹴り上げてホテルから出たらその日を境に佐野は消えてしまい私は学校のトイレでマキにシメられそうになるのだけど逆にボコボコにしてやって、学校なんかどうでも良いからと家に閉じこもっていたら街は中学生狩りとそれに反対するグループがアルマゲドンを起こして大変なことになっており、その発端となったのは吉羽さんの三つ子を殺したグルグル魔神で、一方その頃私はマキに金槌で殴られて生と死の淵に立たされていたのだが、その世界では森が広がっていてその森には怪物が居て私はパクパク食べられてしまうとそれはグルグル魔神に繋がっていて私の魂はグルグル魔神の中に入ってしまうのだけど、実を言うとグルグル魔神の名前は大崎英雄と言ってニートの27歳で阿修羅像を作ろうとして三つ子を殺したのだけど、私が彼の中に居る事に気付いた陽治に追いかけられて追い詰められた英雄は建物の屋上に上ってなんまいダイブ、でも私が思うにグルグル魔神はそんなに悪い奴ではなくて、三つ子を殺したことは良くないことだけど阿修羅像を作ろうとしたこと自体は良いことであって、どんなに悪人と言われる人でも悪いことばかりし続けるわけがなくてたまには良いことをするわけでつまるところそれは良い心があるからでだから根っからの悪人なんかこの世には居ないんだってことで、それはそうと佐野がどうなったのかは未だに良く分からないのであった”

相変わらず舞城の小説は物語が話として体裁をなしていない。大前提として作者の言いたいことがあって、それを言う為だけに物語を構築してるのではないかと感じるほど。しかしだからこそ毎回彼女(素性晒してないけど多分女性)の小説にここまで陶酔させられるのかも知れない。作者のパッション、信念、心意気、アイデンティティがこれでもかと言うほど作品全体から感じ取れるからだ。物語として面白いだけの作品では中々こうはいかない。
彼女が小説内で言っていることは常に同じだ。つまるところ人間愛とそれに伴う痛みであり、それだけを実直なまでに伝えようとしてくる。そしてそれは現代という今だからこそ切実に伝わってくるものがある。
効率化の為に自我を完全に抑制させた現代。自己を発散出来ずにドロドロとした狂気を抑え込み、表面を善良な何かで取り繕って生きざるを得なくなった現代人。
舞城の小説は今の現代人が如何に自分を取り繕ってその中に混沌したものを抱えて生きているのか完璧に捉えている。そしてその内面をえぐり出そうとしてくる。突飛な設定やエロやグロは物語の展開装置としてだけではなく、同時に現代人が抱えている混沌としたものを現している。
そして舞城は全てを理解してくれる。受け入れるのではない。ただ理解してくれるだけだ。当然否定されることはある。しかし何も頭ごなしに否定しない。全ての物事には理由や因果関係やそれ以外にも複雑で細かい何かがあってそうなっているのだと、知ろうとしてくれる。
とにかくどんなに言葉を尽くしても舞城の魅力を語るのは無理なので、まず読んでみて欲しい。読めば一発で分かる。現代を感じたいなら舞城の本が一番だと断言出来る。


『パッキャラ魔道』舞城王太郎

“玉突き事故で父親が周りを助けてヒーロー的な感じになって以来、父親と母親の仲はすれ違い始め、それに伴って家族全体がギクシャクし、もうどうにもならないほどバラバラになってしまって、それからもどんどん家族に悪いことが降り注いだのだけど、でも物事が永遠に悪くなり続けることなんかなくて、何とか一生懸命生きていれば、悪いことの連鎖もいつかは過ぎ去るもので、人生は長いのだから何事もいつかは終わりがあるわけで、だから皆でとりあえずクラリネットを壊しちゃったを歌おうぜパオパオ”

何故この人の小説の言葉はこんなに心に染みるのだろうか。父親のスピーチはあまりにも深く心に突き刺さる。それはきっと、曖昧な言葉でうやむやにしようとせず、本質めいたことを泥くさくそのまま言ってくれるからなのだろう。これだからこの人の小説はやめられない。


・ヤクルトの話

勝てないんじゃなくて、勝てる気すらしない。これは09年と10年の暗黒時期より酷い。9連敗中のうち4点差以上つけられての負けが7試合。要するに惜しい試合すら出来てない。全く光明が見えない。あまりにも試合内容が酷い。偶々負けが続いてるのではなくて、負けるべくして負けている。二週間前まで首位だったチームとはとても思えない。
で、今日入ってきたニュースによると何とバレンティンが試合中にツイッターと。ふんふん成る程成る程。これは間違いなく暗黒に相応しい状態だな。
今日川端が戻ってくるらしいし、これで何とか流れ変わらないかな。流れなんかちょっとしたことですぐ変わるしね。特にヤクルトは。ここまでムラがあると、本当はヤクルトに地力なんかなくて、単に勢いだけで勝ったり負けたりしてるのではないかと思えてくる。