PS3とXbox360。

映画の007をモチーフにしたスパイアクションゲーム。プレイヤーにジェームズボンドの気分になって遊んでもらうというコンセプトで作られており、その通り、金庫破りやコンテナからの脱出、カーチェイス等、007で如何にもありそうなシチュエーションがこれでもかと用意されている。
特筆すべきはフォーカスキルというシステムで、発動すれば一瞬でヘッドショットを決めて敵を倒すことが出来るのだが、威力的に有効なだけでなく、一瞬で複数の敵を倒してくれるので演出としても面白い。
何より、ステルスプレイをする意味を与えてくれているのが素晴らしい。ステルスキルをすることでフォーカスキルが使用可能となり、自己満足でしかなかったステルスプレイにメリットが生まれた。
これによりプレイヤーは自然とステルスプレイを重視するようになり、ランボープレイに勤しむジェームズボンドという何とも不格好な絵が作り出される事を未然に防いでいる。ジェームズボンドっぽいアクションをプレイヤーにさせるよう、上手く誘導出来ている。

演出に嵌めようとし過ぎている面があり、遊びの幅が狭いのは欠点だが、このゲームを買う人は007が好きな人が多いだろうから、そのニーズを埋めるという意味で言うと、このゲームはその仕事を見事なまでに果たしてみせている。
しかし、あくまで007の演出とシチュエーションを体感させるという一点に特化したゲームなので、007がそんなに好きでない人には微妙なゲームだと思う。俺がそれ。
007が好きで好きで堪らない人にはオススメ。