イースは、いーっすよ






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開発は日本ファルコム。
もともと、この会社はPC用ゲームソフトを中心に開発していたのだが、最近はPSPに力を入れている。
しかし、出したソフトのほとんどがPCからのリメイクで、同社の人気シリーズであるイースや英雄伝説も例外ではなかった。
そんな中で発売されたイース7はコンシューマー機で初のオリジナル作品。さらに久しぶりのナンバリングタイトル、自社開発といやが上にも期待は高まった。

久しぶりのナンバリングだが、いつものイースと基本軸は変わらない。フィールドを駆け回り、敵に向かってボタンを連打し殴り続けるだけの、スピーディーで爽快感あるアクションは健在。
今作は、イース初の複数人パーティーでの操作を取り入れており、普段はAIで動いてる仲間キャラを好きな時に操作することができる。
今作は、敵に弱点と耐性が存在するため、敵の弱点を見極めて、対応しているキャラにチェンジしながら進める必要があるわけだ。この要素が、ボタン連打に終始させない良いアクセントになっている。
キャラ変更はワンボタンでシームレスにできるので、イース特有のスピーディーさはそのままに、ゲーム性を深めることに成功している。
このように雑魚戦はサクサク進むのだが、ボス戦になると話は変わってくる。
ボスのバリエーション豊かな攻撃は、今作から加わった回避を最大限に活用しないと耐えることはできないだろう。
敵の攻撃をかわしつつ、隙を見て攻撃する、ヒットアンドアウェイなボス戦は、緊張感があってとても楽しい。
雑魚はサクサク、ボスは息詰まる熱戦と、このメリハリは非常に良い。
ダンジョンのギミックも凝っていて、最終的にスタート地点近くからボス戦に繋がるようになるステージ構造には感心した。
街も割とよくできてて、ストーリーを進めるたびに、住人の会話内容が変わるのは嬉しい。

イース7はイースシリーズにしてはクリアーまで異常に長く、20時間ぐらいかかった。普通のゲームなら短いくらいだが、イースは難易度をどんどん上げて周回するのが楽しいゲームなので、ここまで長いと二週以上する気になれない。
さらに、今作は引き継ぎがないことも、モチベーション低下に拍車をかけている。
サウンドモードやボスラッシュモードもないことから、PC用に移植するために、これらの要素を削ったとしか思えない。
特に、ボスラッシュモードがないのはボス戦が楽しいだけに残念。

あと、パッケージの裏表紙にやり込み要素満載って文字が踊ってるが、中身・量共に薄く、とても褒められたものじゃない。
蛇足みたいなクエストを入れるより、クリアー後引き継げるようにしろよと。
引き継ぎながら、ちまちまやれるような要素を入れろよと。
移植のために削ったのだろうが、こういう商売ありきな作り方は気に入らない。
それでも、作りは丁寧だし、イースとしての面白さは相変わらずなので、イースファン問わずアクションRPG好きな人にはオススメ。
発売されたの一年くらい前だけど。